諸々の事情により、10 月に通信環境の刷新を考えています。
現在は「PHS + モバイルルータ(ポケットWiFi)」という組み合わせですが、全て見直す予定です。
そこで、データ通信回線の候補として、WiMAX を試してみました。
WiMAX 大手の UQ WiMAX では、15 日間無料で WiMAX を試すことができる「Try WiMAX」というサービスを提供しています。
利用するためにはクレジットカードが必要ですが、電波の入りが命となるモバイル通信サービスを実際に使いたい環境で試すことができるのは、かなり便利なサービスと言えるでしょう。
特に、WiMAX は使用する周波数帯の関係から、携帯電話回線を使ったサービスよりも物陰や屋内に弱いと言われています。
都市部や自宅、オフィスなどでの利用の際には通信が安定しないことも予想されるので、それを試すことが出来るのは利用を検討している人にとってはとても良いサービスと言えると思います。
というわけで、UQ WiMAX のサイトにて申込みを行いました。
日曜日の夜に申し込みを行ったところ、月曜日の夜に貸出し開始の通知メールが届き、翌日の午前に品が届きました。
レンタル期間は貸出し開始通知から 15 日間。
この期間内に UQ WiMAX 側に到着する必要があるため、実質 10 日ほどの利用になると思います。
(ちなみに、配送料はどちらも UQ WiMAX 側が負担してくれるので、本当にタダで試すことかできます)
届いた端末は、WiMAX2+ にも対応している HWD14。
2.4 インチのタッチパネルを備え、単体でも設定の変更やステータスの確認ができるなど、なかなか便利な端末です。
ホーム画面は通信量の累計を表示できるため、通信量を確認しながら利用する場合は便利でしょう。
(ただ、WiMAX は基本的に通信制限ナシですし、WiMAX2+ も現在はキャンペーンで通信制限がありませんので、役には立ちませんけど)
また、無線充電である qi にも対応しているので、対応機器を持っている人は便利でしょう。
(私は持っていません…)
ちなみに、届いた端末はほとんどバッテリー残量が無い状態でした。
30 分ほどの充電で約半分ほど充電できたようですので、充電は比較的速いと思われます。
(表示と実残量がイコールとは限らないので、何とも言えないところもありますが)
早速、iPod touch を繋げてみます。
HWD14 は WPS に対応していますが、iPod touch は対応していないため(別途アプリを使えば可能)手動で接続設定を行います。
SSID はセキュリティ強度別に 2 つあるようですが、通常は 1 つめ(末尾「A」)を利用します。
セキュリティキーは HWD14 の画面に表示できるので、それを見ながら入力。
特に問題なく繋がります。
次に、Nexus7(2012) を接続。
こちらは WPS に対応しているため、Nexus7(2012) 側に表示された PIN コードを HWD14 に入力。
程なく接続し、問題なく繋がるようになりました。
この辺りは、安定してちゃんと繋がりますね。
ただ、説明書にはこれらについて詳しい説明がなく、無線 LAN の知識がない人は戸惑うかもしれません。
一応、Windows パソコンやゲーム機などメジャーな機器の接続方法は書いてありますが、あまりわかりやすい書き方には感じませんでした。
オマケで、MacBook Air も繋げていましたが(こちらも手動接続)、特に問題なく繋がりました。
(ちなみに、Mac(OS X)での接続方法は、説明書には書かれていませんでした)
なお、HWD14 に Wi-Fi 接続している機器については、HWD14 の画面上で確認できます。
(ちゃんと 3 台繋がっていることを確認できました)
さて、機器の接続ができたところで、実際の通信状況ですが…。
自宅では、WiMAX(WiMAX2+ ではない、従来の WiMAX)接続になりました。
(つまり、WiMAX2+ 波は拾えていない)
また、窓から 2 m ほどのところにいるのですが、アンテナは 1 本しか立っていません。
通信はできますが、かなり不安定で遅い感じです。
端末を 50 cm 程窓際の方に持っていくと、アンテナが 3 本になり通信も安定します。
やはり「屋内に弱い」というところはあるのかもしれません。
次に、電車で利用してみます。
私は主に地下鉄を使うため、地下鉄でのテストになります。
まず、駅構内やホームでは問題なく繋がるようです。
ただ、平均するとアンテナは 2 本前後と、やや弱い感じですね。
場所によっては通信が安定しないかもしれません。
次に車内(駅間)。
南北線は基本的にダメ。
有楽町線はアンテナ 1 本前後という感じです。
駅間はほぼ実用性がないと言えるでしょう。
(ここは、携帯電話回線と比べるとかなり劣りますね)
そして、ゆりかもめでも使ってみました。
ここで初めて、WiMAX2+ を拾えました。
そして、やはり速い。
当然ですが、3G 回線よりも快適です。
ただ…、電波の受信状態にムラがあります。
アンテナがフルに立っていたかと思えば、一気にゼロ(圏外?)になり、またフルになるといった感じで、電波の状態自体が安定しません。
もともと、豊洲寄りのゆりかもめ沿線は空き地が多く(ほぼ工事中 or 工事前の更地)、基地局が少なそうな場所ではありますが…。
見通しは良いため、単純に基地局不足と考えられます。
当然、通信も安定せず、快適なときもあれば通信エラーになることもあります。
実用性という面では、ちょっと厳しいですね。
最後に職場。
職場は地上 20 階で、窓方向に高い建物はありません。
(かなり見通しが良いです)
私の席は窓から 10 m 弱。
3G 波は時々厳しくなることもありますが、特に問題なく入ります。
さて WiMAX 波ですが…。
ダメですね。
ほぼ圏外。
かろうじてアンテナが 1 本立つこともありますが、通信は安定しません。
スピード計測しようとしても、ほぼエラーになります。
(たまに成功しますが、1 Mbps も出ません。ちなみに、3G では 4 Mbps 前後です)
職場には他にも WiMAX を使っている人がいて「全然使い物にならない」と言っていたのですが、その言葉の通りでした。
残念ながら、私が主に使いたい職場では、使い物にならなそうです。
結果として、私にとっては残念な感じとなった WiMAX ですが、Try WiMAX のサービスは非常に有用と言えると思います。
もしこれで、職場でそこそこの通信が可能であれば、WiMAX のサービスを選んだ可能性は高かったと思いますし。
ユーザーが、より納得・安心して契約できる環境が提供されていると思います。
<追記>
今、有楽町線内で使っています。
なぜか、アンテナがゼロなのに通信できています。
逆に、アンテナが立っているのに応答が無かったり…。
どうも、本体のアンテナ表示はレスポンスが今ひとつなようですね。
あまりアテにできないかも。
ちなみに、職場周辺の路上で速度計測をしてみましたが、1〜2 Mbps 程度しか出ませんでした。
爆速はどこで計測できるのだろう…。
<更に追記>
南北線は、やはり駅間ではダメでした。
また、駅構内やホームでは 1~2 Mbps 程度しか出ません。
(しかし、なぜかアップロードは 3~4 Mbps ほど出ます)
自宅付近でも、1~2 Mbps 程度。
自宅の窓際で WiMAX2+ 波を拾うことができましたが、それでも 1 Mbps 前後。
(WiMAX 波と変わらず)
自宅も職場も WiMAX2+ のサービスエリアですが、一向にダメですね。
かなり期待外れな結果でした…。